外科系学会が連携し、『一般社団法人National Clinical Database』(以下、NCD)が設立され、平成23年1月1日より日本全国で実施される外科手術症例に関する情報をデータベース化する事業が行われることになりました。この事業は医療の現状を把握し、より安全で質の高い医療を提供することを目的としています。指扇外科病院でもNCDの事業に参加し、症例の登録を行うことになりました。対象は当院の外科で実施される全ての手術症例です。この登録事業にご賛同いただけない患者さんはデータベースへの登録を拒否することが出来ます。その場合でも治療に関して、不利益を受けることは一切ありません。
NCDに関するご質問がある場合は、受診科の担当医にお申し出ください。
なお、この事業に関しては、一般社団法人National Clinical Database(NCD)のホームページに事業の詳細や、倫理的配慮についての内容が掲載されていますので、ご参照下さい。
医療法人社団金石会 指扇外科病院
1.本事業への参加について
本事業への参加は、患者さんの自由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して頂くことができます。なお、登録を拒否されたことで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。
2.データ登録の目的
患者さんに向けたより良い医療を提供する上では、医療の現状を把握することは重要です。NCDでは、体系的に登録された情報に基づいて、医療の質改善に向けた検討を継続的に行います。NCD参加施設は、日本全国の標準的成績と対比をする中で自施設の特徴と課題を把握し、それぞれが改善に向けた取り組みを行います。国内外の多くの事例では、このような臨床現場主導の改善活動を支援することにより、質の向上に大きな成果を上げています。
3.登録される情報の内容
登録される情報は日常の診療で行われている検査や治療の契機となった診断、手術等の各種治療やその方法等となります。これらの情報は、それ自体で患者さん個人を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。登録されたご自身のデータをご覧になりたい場合は、受診された診療科にお問い合わせ下さい。
4.登録される情報の使われ方
登録される情報は、参加施設の治療成績向上ならびに皆さまの健康の向上に役立てるために、参加施設ならびに各種臨床領域にフィードバックされます。この際に用いられる情報は集計・分析後の統計情報のみとなりますので、患者さん個人を特定可能な形で、NCD がデータを公表することは一切ありません。情報の公開にあたっても、NCD内の委員会で十分議論し、そこで承認を受けた情報のみが公開の対象となります。
お問い合わせについては受診された診療科またはNCD 事務局までご連絡下さい。

National Clinical Database 事務局
(お問い合わせはホームページ内のフォームからお願いいたします。)
皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか?
今回は肛門の病気、その中でも「痔」についてお話します。「痔」というのは(1)痔核(じかく) (2)痔瘻(じろう) (3)裂肛(れっこう) (4)その他 に代表される肛門に起る病気の総称であり、医学的には「痔」という病名はありません。
俗に(1)は、いぼ痔 (2)は、あな痔 (3)は、きれ痔 とも呼ばれています。
(2)痔瘻(じろう)は、肛門の周囲に穴(瘻管)ができそこから膿がでる疾患です。(3)裂肛(れっこう)は、硬い便をした後などに肛門部が切れることにより起こる疾患です。そして、いわゆる「痔」のなかで最も多いのが(1)痔核(じかく)です。痔核は、直腸下部から肛門の静脈叢がうっ血、怒張しイボ状になったものです。また専門的に歯状線の口側にできたものを内痔核、肛門側にできたものを外痔核といいますが簡単に、肛門の奥のほうにできた痔核を内痔核、肛門の見えるところにできた痔核を外痔核と思えば良いでしょう。症状は、出血・不快感・脱出(脱出したまま戻らないと痛み)などです。痔核の悪化要因は、長時間の座位、アルコール、刺激物の摂取、排便時のいきみ、妊娠・出産などさまざまです。
「痔」について色々と述べてきましたが、なかなか解りにくいのではないでしょうか。
要するに、肛門の病気はたくさんありますし、その中の「痔」も様々です。「場所が場所だけに病院に行って診てもらうのがいやだ。」「どうせ治らないから。」「手術はいやだ。」・・・・…などと思っている方は専門医にご相談ください。多くの場合手術などせずに薬だけ或いは日々の生活等で改善します。また、「痔」と思っていたら別の病気で簡単に治ったりすることもあります。是非一度受診してみてください。
寒い日が続きます。どうぞご自愛ください。
医療法人社団金石会 指扇外科病院副院長 千葉 敦
お問い合わせ さいたま市西区指扇4350-1 TEL 048-623-3661
食後に右の肋骨の下やみぞおちに痛みを感じたことはありませんか?
同時に右肩や背中に痛みや違和感があるかもしれません。
放っておくとすぐに治ってしまうものから、冷汗をかいて数時間痛みが続くこともあります。
これらは胆石症(たんせきしょう)の代表的な症状です。
胆嚢(たんのう)という臓器が右上腹部にあります。一般的に7から8cm程の洋梨形をしており、一部が肝臓に付着しています。
肝臓で合成された胆汁(たんじゅう)は胆管(たんかん)を通り胆嚢で一時貯蔵・濃縮されます。そして何か食べると胆嚢が収縮して、胆汁は再び胆管を通り十二指腸に出て食べ物と混ざり合い消化液として使われます。この胆嚢の中に石ができて、前述のような症状を起こす病気を胆石症、正確には胆嚢結石症(たんのうけっせきしょう)と呼びます。
石は主にコレステロールや胆汁成分であるビリルビンから成り、脂肪分の多い食生活や、胆汁に細菌が作用することでつくられます。一口に石といっても成因の違いにより、1個のキラキラと輝く宝石のようなものから、数百個の金平糖のような形や無構造で泥状のものまでさまざまな種類があります。
この病気は超音波検査で痛みなしに簡単に診断できます。更にCT検査、MRI、胆道造影を組み合わせることで治療法の選択をします。
治療には(1)胆石溶解療法、(2)結石破砕療法、(3)手術療法があります。(1)は薬を内服します。適応のある約半数の方に有効ですが再発することがあります。(2)は設備のある病院が限られ、再発例もあります。確実に直すことができるのは(3)です。
おなかを比較的大きく切って直接肉眼で見ながら胆嚢を切除する開腹手術と、1cm弱の小切開を4ヶ所に行いそこから遠隔操作で切除する腹腔鏡下胆嚢切除術(ふくくうきょうかたんのうせつじょじゅつ)があります。
現在はほとんどの場合に腹腔鏡での手術を行っています。この手術の利点として、傷が小さいため術後の痛みが少ないことや手術の痕が目立たない、という利点があります。
ただし以前に腹部の手術をしていておなかの中に強い癒着があったり、術中出血のコントロールが困難な場合には開腹手術に切り替えることがあります。
また通常、手術を行っても消化機能には問題が起きません。
食後に腹痛のある方は一度病院を受診されることをお勧めします。
医療法人社団金石会 指扇外科病院 外科 山本 薫
お問い合わせ 住所さいたま市西区指扇4350-1 電話048-623-3661
皆様、はじめまして。1月より指扇外科病院に赴任しました千葉 敦と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
ヘルニア?…ヘルニアとは臓器の一部が本来あるべき腔から逸脱した状態であり、正常にあるべき場所からその外側に出てしまう状態のことです。椎間板ヘルニア、臍ヘルニア、ソケイヘルニアなどがあります。今回は、ソケイヘルニアについてお話します。
ソケイヘルニアは、左右のソケイ部(太ももの付け根)にふくらみを感じることが特徴的な病気です。立ったり、いきんだりすると膨らみますが、仰向けに寝るとへこんでしまうことが多く、あまり症状はありません。ほおっておくと、痛みが出たり、ふくらみが大きくなったりして日常生活に支障をきたすこともあります。
乳児期、幼児期の場合は生まれつきのものですが、大人の場合その原因は、筋肉や腱などの組織が弱くなり、特にソケイ部は解剖学的に弱いためお腹の中の圧力が高くなると腹膜がその弱った組織を押しのけて脱出してくるのです。ごく最初は腹膜だけですが、徐々に腹膜とともに腸が出てくることがおおいので「脱腸」とも言われます。
ソケイヘルニアの原因が筋肉の脆弱などの物理的要因のため、薬などの内科的治療ではなおりません。唯一なおすことができる治療法は、外科治療すなわち手術です。
皆様は「手術」と聞くと怖い。痛い。……いやだな?。と思うでしょう。最近の医学の進歩はすばらしいもので、ほとんど痛みがなく短時間で手術ができるようになりました。
もちろん手術をする前には十分な診察のもと手術の適応を慎重に決めなければなりません。
皆様の中で、ソケイ部(太ももの付け根)にふくらみや痛みや違和感ガある方がいらっしゃるようであれば、早めに病院にきていただき相談、診察をお受けになってください。
医療法人社団金石会 指扇外科病院副院長 千葉 敦
お問い合わせ さいたま市西区指扇4350-1 TEL 048-623-3661
最初から物騒な話になりますが、がんの死亡数は戦後増加し続けています。
最新のデータによるとがん死亡数は、1960年の3倍以上、1980年の約2倍となっています。また、男性がかかりやすいがんは多い順に胃がん、大腸がん、肺がんで、女性では大腸がん、乳がん、胃がんの順です。
死亡数では長い間胃がんが最も多かったのですが、10年前から肺がんに次いで第2位となっています。これは、人間ドックや検診により早期に発見される例が増えた事も大きな要因です。胃がん,大腸がんは早期に発見できれば内視鏡によるがんの切除で完治し、開腹手術をしなくて良くなる場合もあります。
がんは日本人の病死の最大の原因で、症状が出ると進行したがんが多くなります。
症状がない時にこそがん検診を受け、治せる早期のがんを発見するのがベストです。すなわち体調が悪いから検査を受けようではなく、体調は良いけれども早期発見ができるように検査を受けるとの発想の転換ががんを克服するには必要と考えます。
そこで身体に負担のない、一番お手軽な消化器がん検診は便を調べるだけで済む大腸がんの「便潜血」の検査です。1回だけでは早期がんの50パーセントが、進行がんでさえ10パーセントが見逃されます。しかし年1回5年間ほど続けるとは発見率は飛躍的に正確になり見逃しが少なくなります。まさに「継続は力なり」です。
また、超音波検査では肝ぞう,胆のう,膵ぞうをまったく痛みなしに調べられます。
胃の検査は前述の検査に比べるとほんの少しつらいですが、細かい病変までよくわかる胃内視鏡検査をおすすめします。
当院、経験豊富な専門医にぜひご相談ください。
医療法人社団金石会 指扇外科病院院長 池上 正哉
お問い合わせ さいたま市西区指扇4350-1 TEL 048-623-3661